ぼくも愛用しているキャノンの人気エントリーモデルデジイチ「EOS Kiss」。
すでにKiss X7は5年前のものとなっていますが、Kiss X7以降発売されている機種を比較してみました。
爆売れした名機 Kiss X7
多分、世の中で名機と呼ばれている(違うか)Kiss X7は、すでに製造停止になっていて流通しているもののみとなっています。
画像素子は、デジタル一眼では標準のAPS-C、画素数は1800万画素で、定評のあるDIGIC 5を搭載。カメラの基本機能としては価格帯以上の性能として評判でした。
さらに、重さ370g という最軽量が、このEOS Kiss7の売りでした。
オート撮影モードの性能が高く、ぼくはキッズやスポーツなどのSCENE撮影モードを多様しています。
下位機種より安くなってるEOS Kiss X7i
画像エンジンはX7とおなじ DIGIC 5ながら、バリアングル液晶モニターを搭載し、KissX7の上位機種の位置付けの Kiss X7i。
オートフォーカス性能などX7より向上しており、X7の兄弟機種さらに兄貴分なのに、やはり軽さにはかなわないのか、いまではX7のほうが販売価格が高くなっているという逆転現象がおきています。
EOS KissX8i
2015年に新たに開発されたDIGIC6を搭載し、画素数も2420万画素まで向上した EOS Kiss X8iです。
ボディ重量は、バリアングル液晶をつけていることもあり550gほどと、クラスで標準的な重さになっています。KissX7のせいで、重い印象がありますけど。
オートフォーカス性能が向上して、オールクロス19点AFセンサーが搭載されています。
KissX7の9点AFからかなりの向上です。フレームの端の方でもピントをしっかり合わせることができる、ってことで、初心者には強い味方です。
WiFi機能も搭載され、撮影した写真を無線LANで共有することや、スマホのアプリでシャッターを切ることもできます。
EOS Kiss シリーズ最新 最上位 EOS Kiss X9i
さてさて、本命の最新機種 2017年4月に発売された Kiss X9i です。
画素数は2015年発売のKiss X8iとおなじ2420万画素ですが、画像エンジンは新型のDIGIC7となり、よりノイズ処理や高感度撮影で性能を発揮するかとおもいます。
オートフォーカス性能は、これまでの機能を大幅に向上させたオールクロス45点AFセンサー。X7のご紹介から出している9点、19点、45点というのは、測距点と呼ばれており、この点が多いほうがピントを合わせる能力が高いと考えて間違えありません。
ボディ後部の液晶は、バリアングル液晶。
この液晶に表示させながら撮影する、「ライブビュー撮影」のとき、EOS Kissシリーズはピント合わせが苦手だったのですが、本機から搭載されている「デュアルピクセルCMOS AF」により、かなーりピント合わせが速くなりました。
Kissと同様に新型発表をし続けている EOS Mシリーズのミラーレス機のように、ファインダーを覗かないで撮影するのが一般的だからでしょうね。
連写性能もKiss X7当時4枚/秒から、今回6枚/秒にスピードアップしています。
キングオブエントリーデジイチ X7純血後継機 EOS KissX9
X7(X7i)→X8i →X9i とご紹介してきましたが、"i"付きモデルからファインダー機能を落としつつ、最新のDIGIC7を搭載した、軽量コンパクトモデルの EOS Kiss X9をご紹介します。
EOS Kiss X9のサイズは幅×高さ×奥行きが122.4×92.6×69.8mm、重さが453g(バッテリー含む)となっており、EOS Kiss X7の116.8×90.7×69.4mm、407g(バッテリー含む)と比べると僅かに大きくなってますが、"i"付きモデルの500gオーバーの自重を考えるとかなり軽量化されていることがわかります。
つまりすでに生産停止しているKiss X7の純粋な後継機と呼べる機種となっています。
グリップ形状も進化していて、X7に比べて深く切り込んだグリップによりホールド感が増す設計。ボディもシボ加工が施されていて、より高級感が出ています。
背面はこのように、X7ユーザーでしたら違和感なく入れそうな、ボタン配置。
X7とほぼ同サイズでバリアングル液晶が付いているのは、うれしいですね。高い位置で手を伸ばして液晶見ながらの撮影ができます。
子供の運動会や、トリッキーなローアングルのペット撮影などで重宝しそうです。
バリアングル液晶の利点を活かすライブビュー
Kiss X9も、X9iのところでご紹介したようにライブビューAF(オートフォーカス)が、デュアルピクセルCMOS AFにより劇的にピント合わせが速くなっています。
X7でエマをローアングル撮影する場合、ファインダーを覗く訳にはいかないので液晶に被写体を写して撮影する「ライブビュー」を使うのですが、ライブビューでのピント合わせが、ほんと遅い。。。というか、とても迷いやすくて、エマにじっとしておいてもらわないとなかなかピントが合わないんです。
その点、EOS Kiss X9のライブビューのオートフォーカスはほんと速い。バリアングル液晶と合わせて、ミラーレスのように使えそうです。
さらにミラーレスとの決定的な差は電池の持ちです。電源を入れっぱなしにして置いた場合、液晶は消えていてもソフトウェアがスタンバっている液晶とは違い、EOS Kiss X9のようなデジイチは、一日電源入れっぱなしでもシャッターボタン等を半オシして起動させない限りほとんど消費電力はありません。
グリップが深くなったため、ホールド感は抜群だし、いいとこ取りじゃないでしょうか。
まとめ
今回紹介した、EOS Kiss X7、EOS Kiss X8i、 EOS Kiss X9i、EOS Kiss X9 を表にしてみました。
キャノンユーザーとして、一押しなのは 画像エンジンがパワーアップしつつ、価格面でコスパ最高のEOS Kiss X9が買いではないかと。
もしくはファインダー機能アップでピント合わせ能力も取って、運動会など動きの速い場面でピントを合わせ続けたい場合、デュアルピクセルCMOS AF搭載ながら、価格的に落ちてきた、EOS Kiss X8iが買いじゃないかとおもいます。
以下に各機種のスペックを表にしたので、御覧ください。
Kiss X7 | Kiss X9 | Kiss X9i | Kiss X8i | |
価格帯 | 5万円台 | 5万円台 | 8万円台 | 5万円台 |
総画素数 | 1800 万 | 2580 万 | 2580 万 | 2470 万 |
有効画素数 | 1800 万 | 2420 万 | 2420 万 | 2420 万 |
映像エンジン | DIGIC 5 | DIGIC 7 | DIGIC6 | DIGIC 6 |
撮影感度 | 標準:ISO100~12800 | 標準:ISO100~25600 | 標準:ISO100~25600 | 標準:ISO100~12800 |
連写撮影 | 4 コマ/秒 | 5 コマ/秒 | 6 コマ/秒 | 5 コマ/秒 |
液晶モニター | 3インチ | 3インチ | 3インチ | 3インチ |
104万ドット | 104万ドット | 104万ドット | 104万ドット | |
専用電池型番 | LP-E12 | LP-E17 | LP-E17 | LP-E17 |
可動式モニタ | NA | バリアングル | バリアングル | バリアングル |
タイムラプス | - | ○ | ○ | - |
AFセンサー測距点 | 9点AF(中央クロス測距、F2.8 対応・縦線検出) | 9点(中央:クロス測距、F2.8対応時に縦線検出) | 45点(クロス測距点:最大45点) | 19点(クロス測距点:最大19点) |
Wi-Fi | - | ○ | ○ | ○ |
幅x高さx奥行き | 116.8 x90.7 x69.4 mm |
122.4 x92.6 x69.8 mm |
131 x99.9 x76.2 mm |
131.9 x100.7 x77.8 mm |
重量 |
370 g | 406 g | 485 g | 510 g |