黒シュナ・エマの日記

2014年3月31日生まれの黒ミニチュアシュナウザーエマとその家族の日記です

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出張で北海道胆振東部地震を経験して思ったこと

地震発生時点

出張で札幌のすすきの駅あたりのホテルに泊まっていた未明、スマホ緊急地震速報の音で起こされました。数秒後、激しい横揺れがありましたが、揺れは比較的短く、すぐにおさまったと記憶しています。

 

すかさず震源や状況を確認しようとテレビをつけたところ、札幌から南の方の土地(胆振:いぶり  このときは読み方がわかりませんでした)で震度6強と出ており、アナウンサーは、若干潮位に変化があるかもしれないが津波の心配はないといっていました。

 

正直、阪神淡路大震災(兵庫県南部地震)からこっち、震度の数字マヒが起きている気がします。

揺れている時間が短かったことが大きいとおもいますが、ニュースで写っている自分のいるところ(札幌市内)の震度5弱は見たことのある数字だし、ホテルで「異常なし」のアナウンスがあったり、戸外も騒いでいる様子もないし、ニュースの震度分布マップを見ていても、そんな大事には捉えていませんでした。

 

とはいえ、揺れによる火災が怖かったので、もしもの場合にすぐ出られるようにと、テーブルのPCとか着替えとかパッキングしてカバンに詰めて、NHKを眺めてました。

その後、震度4クラスが3回ほど続けてありましたが、このサイズではもうほとんどなにも感じない。正直スマホ緊急地震速報(災害通知メール)の音のほうが、ビビります。

 

そうこうしていると、4時過ぎでしょうか、天井の一部のライト以外、部屋のライトやテレビもエアコンも切れてしまったので、やることもなくてそのまま寝落ちしてしまいました。

 

自宅からの電話で起こされる。東京からのメールも。そこでようやく自体の深刻さがわかってくる。

6時過ぎ、ニュースを見てビックリしたエマママからの電話で起き、大きい地震があったこと、札幌市内が停電していることを話しあいましたが、こちらは電気が使えない以外なにも変わらずホテルの部屋にいるだけで、怪我もなく伝えるべきことがあまりないため、ともかく無事だからと電話を切りました。

 

部屋を見渡すと、明るくなった部屋はベットが若干ズレているものの、倒れたりズレたりするものはなにもありません。バスルームではシャワーは使えませんでしたが、トイレはまだ屋上のタンク分は使えるのか、流れました。

 

とりあえず東日本大震災の経験から、何か必要物資を買っとくかと、着替えて部屋を出ました。

そこで気づいたのですが、停電なのでエレベーター使えないんですよね(泣)。部屋は7階。。。窓のない昼間でも真っ暗な階段を、このあと何度もスマホで足元を照らしながら上り下りすることになります。

 

外にでてホテル脇にあるローソンに行ってみると「本日閉店」と手書きのメモがはられていました。真っ暗な店内を見て市内が停電していることを思い出し、辺りを見回すと確かに他の店の看板も、自動販売機も、信号も全部ブラックアウトしてます。

 

ほんとに市内全域停電だ...。と、思いながら、街を見渡していると視界に1ブロック先のセイコーマートが入りました。店先で少し人が群がってます。

 

行ってみると、店員さんが「3名づつの入店でお願いします。現金払いでお願いします。」と、お客さんを案内していました。ほぼ待ち無しで、店内に入ることができ、ぼくもペットボトルのお茶を3本買いました。店員さんは、なにやらお客さんの問いに答えながら、次々来る客をさばいていました。店員さんこそ被災者なのに...ほんと頭が下がる思いです。

 

買い物をしていても、流石に大都市札幌の停電なんて、数時間で復旧するだろうとたかをくくってました。だって、辺りをみても、建物が倒壊しているわけじゃなく、火災が発生しているわけでもなく、ただ電気が来ていないだけですし。よくわからないけど、ふんずまっているところを開通させればまた電気が流れてくる、ぐらいな感覚でした。

  

ホテルの部屋に戻ってきて、会社スマホを見ると、東京からのメッセージがいくつか。安否確認と、この日の飛行機がすべて欠航になってるとのこと。

この日帰る予定だったぼくたち(実はぼく以外に、2日ほど前から先行して来ている同僚が別のホテルにいました。)はさすがに焦りだします。当日の飛行機が出ないことが確定し、翌日の空き席確認ではすべて満席。かといって、この日寝るところすら確保できていない。

ぼくが東京からの問いのハブになりつつ、現地の同僚と連絡を取り合い、この日の宿と次の日のフライトチケットを全力で取ることになりました。

 

時間は9時過ぎ、すでに社会が動き出し情報や今後の方針なんかが出始めるころです。が、ぼく(たち)は、会社スマホや個人スマホを駆使して、宿やフライトの一瞬点灯する1つの空き席をゲットすべく予約サイトのリロードとサブミットを繰り返しながら、この日仕事することになっていた現地の人と連絡をとってました。

やはり現地の人は、食料、飲料、そしてガソリンの調達に長蛇の列をならぶ必要がありました。311のときに経験した内容そのままです。

ともかく、現地で仕事なんて言ってられない状態であり、必然的にこの日の仕事はキャンセル、昼頃にメンバー全員がようやく当日の宿と翌日7日の飛行機チケットをゲットでき、ひとまず安心することができたのでした。

 

自分の退路を確保できたのでひとまず街の様子を見に

やたらカラスが多いのが目に付きましたが、ごみ収集がこの日なかったからのようです。たまに強烈な異臭を放っている路地がありましたけど。。

それ以外、通りの店がすべてしまっていること以外、特段変わったところはありませんでした。

 

通りを歩いていると、時折なにか人が群がってる地点があります。こんな状態でも、おそらく献身的な店主のはからいで、炭などで火を起こし食べ物を出していました。

 

下の光景は、最初「なんで、いま無料案内所に並んでる??」とびっくりしましたが、

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その先の食べ物屋さんの行列でしたwww

 

信号のない交差点を譲り合いながら歩行者や自動車が行き交えるのはさすが日本ですね。でも救急車もひっきりなしに走ってました。消防車は今回見なかったのが、幸いです。火は怖いですからね。

 

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開店しているのは唯一コンビニだけ

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6日朝から、すすきの周辺で開いてる店はコンビニだけ。それも、ローカルのセイコーマートと、ファミリーマートだけでした。

札幌の特色か、1ブロックすすむと1店舗はコンビニに出くわす便利さですが、セイコーマートは必ずオープンして、売れるものを売ってくれていました。

また昼過ぎになると、各店舗で1台車を直付けし、バッテリーからなにか店内に給電していましたが、なにをしてたんだろう。。。レジかな。。さらに、物流が止まっているだろうに、若干の品入れもやってました。ほんと店員さん感謝です!

 

ファミリーマートやローソン、午後になるとセブンイレブンもFCの系列ごとにまちまちですが、開ける店が目立ってきました。

 

が、どこの店が開くのか、まったくわからないので、まだ品物がある(まだ開けていない)コンビニを見つけると、その前で張っていないと、買い物にありつけない状態でした。

 

 

カードはあるけど使えない。キャッシュカードがあってもATMがない。スマホもバッテリーがあっても電波がない。

市内が停電していたため、支払はすべて現金でしたが、ぼくの場合、札幌を出るまでのものだけ買えばよかったので、それほど困りませんでした。

それより、最終的に7日朝、空港までタクシーで行くことになったのですが、そこは流石に厳しかった。。。

 

スマホのバッテリー問題もよく話題にあがりました。こちらもぼくはモバイルバッテリーと、PCがあり、いわば大容量バッテリーを2つ持っていたので、節約すれば十分もちました。

ちなみにスマホのバッテリーは、ネット検索するとみるみる減っていくんですよね。さらに回線が混雑してブラウザがぐるぐるしている間、いろいろバッテリーを使うことになるので、さらに消費に拍車をかけます。

スマホには災害省電力モードがありますが、これって待受時に余計なバッテリーを使わないようにしているだけで、ネット検索など自分が積極的にスマホを使用しているとバッテリーは普通に消費していきます。

 

そもそもスマホも情報を取るのに便利ではありますが、なにか目的がある捜し物には効果を発揮しますが、全体を俯瞰した情報、いわば「いったいなにが起きているんだ」的なところは、やっぱりテレビですね。。

昼間、ずっとスマホでいろいろ検索していましたが、夜アカレンガの巨大スクリーンに流れているテレビニュースで知ったことはたくさんありました。

 

最後に

はじめての遠方被災という経験で、現地ではほんとに情報入手が難しいことがよくわかりました。中にいると近視眼的に現地のなにかを見つけることはできますが、現地の状態の移り変わりがわからない。外にいる人はそういう観点で情報提供していくのもアリじゃないかとおもいました。

 

札幌駅前で一部電気復旧したよとか、新千歳空港は6日は閉鎖、7日再開見込みとか、JRやバスは6日復旧見込みなし、など、こういう行動を左右する情報は、ほとんど東京からの情報です。